液体物の機内持ち込み制限。どこまで禁止で何ならオーケー?
旅をする時、女性の場合、化粧品や香水は必ず持っていく必需品だと思いますが、飛行機の機内に持ち込むには様々な制限があります。
荷物を預けるのはなにかと不便と感じる方もいらっしゃると思いますが、機内に持ち込める液体類は、国際線の場合100ml以下のものときまっています。
普段使っている化粧品が100mlを超える場合など、機内に持ち込めないどころか、空港の保安検査場で没収ということすらありますので、注意が必要です。
お気に入りの高価な化粧品や香水を出発の空港で取り上げられたらば、せっかくの楽しい旅も台無しになりますよね。
そのようなことにならないように、簡単に機内へ持ち込める液体についてご説明したいと思います。
国際線の機内持ち込み液体には厳しい制限
国際線に乗る場合、荷物を預けるとロストバゲージや到着空港でなかなか荷物が出てこないなどの理由から、荷物を機内に持ち込みたい方も多いようです。
しかしその時、一番の問題が機内に持ち込める液体に制限がある点です。
国内線とは違い、国際線の場合、液体類の持ち込みは100mlまでと、制限が厳しいのが現状です。
この規制は2006年8月にイギリスで発生した“航空機爆破テロ未遂事件”後に、各国で規制が強化された影響を受けています。
テロリストが爆発物の液体原料を機内に持ち込み、飛行機爆破テロを計画していたことを、イギリスの政府機関が事前に察知して、テロを未然に防いだ事件です。
飲み物や化粧品に見せかけた危険な液体を機内に持ち込み、それを使って飛行機を爆発させるテロを防ぐのは、一定量以上の液体を機内に持ち込みすることを禁止するしかありませんでした。
この事件を踏まえて、日本でも2007年3月から機内に持ち込める液体は、厳しい制限ができました。
100ml以上の液体は機内に持ち込めない?
国際線で機内に持ち込める液体の制限は、
- 100ml以下の容器に入ったもの
- 総量1L以下の再封可能な透明のプラスティック製の袋に入れる
- 1人1袋まで機内持ち込み可能
液体の定義も指定されていて、ジェルやエアゾール、歯磨き粉の半練り状のものも液体と見なされます。
化粧品、香水、歯磨き粉やコンタクト液など、旅行に持っていくものを想定して規定されているようです。
気を付けないといけないのは、中身が100ml以下でも容器が100ml以上あると、機内持ち込みは出来ません。
この検査は保安検査場で行われますので、ここで持ち込めない液体類を持っている方は、通常、没収か廃棄になります。
既に預け入れ荷物をチェックインした後なので、泣く泣く廃棄する方の姿を時々見かけます。
裏技 どうしても機内に100ml以上の液体を持ち込むには?
事情があってどうしても荷物を預けたくないが、100ml以上の液体を持っていかなくてはならない場合、諦めるしかないのでしょうか?
実は裏技があります。
機内持ち込みの液体チェックを行う場所は、保安検査場です。
保安検査場を通った後に、液体を入手すれば機内には持ち込めます。
保安検査場から搭乗ゲートまでの間には、大きな空港ならばたくさんの免税店が軒を連ねます。
ここで買った液体類は、機内に持ち込めるのです。
免税店で売っているものは、事前に安全が確認できるものなので、持ち込みが許されているのです。
これはほぼ世界中の空港で共通ルールですので、安心して機内に持ち込めます。
実際、預け入れ荷物にお酒の瓶を入れておいて、到着空港で荷物をピックアップしてみたらば、瓶が割れていてスーツケースの中が大変なことになっていたということもあります。
これを回避するには、機内持ち込みで瓶を運ぶしかありません。
よくあるパターンは、外国に住む友人・知人に日本酒や焼酎を持ってきて欲しいと言われ、空港の免税店で購入する人も多いようです。
こうすれば比較的安全に、100ml以上の液体を目的地まで運べる事が出来ます。
しかしここでも注意が必要な点があります。
経由便で目的地に向かう場合、乗り換えの空港で保安検査場を通ることがあります。
この場合は、通常、機内持ち込みが認められません。
筆者も以前、香港経由で中近東へ向かった時、香港の空港で泣く泣くお土産の焼酎を没収された経験があります。
国内線は機内に持ち込める液体は緩い規則
国際線の規則は厳しいように見えますが、対照的なのは国内線の機内持ち込み規制です。
国内線の場合、機内に持ち込める液体の規制は次の通りです(JALの例)。
- アルコール飲料:アルコール度数が24%以上70%以下のものは、5Lまで
- 化粧品・香水・医療品:一容器あたり0.5L以下のもの。1人あたり2.0Lまで
国際線に比べると、非常に緩いのが一目瞭然です。
アルコール類は5Lまで持ち込めるというのは驚きですが、化粧品なども1人2Lまで持ち込めます。
この規制ならば余り神経質にならずに、旅の準備ができると思います。
まとめ
旅の必需品である化粧品やコンタクトレンズ液など、なくてはならないものですが、規則を知らずに空港へ向かうと、没収される場合があります。
特に国際線の規則は厳しく、空港で没収された場合、到着した外国で同じものが手に入るとは限りません。
100ml以下の容器だけを選んだり、透明のプラスティックバッグ(ジップロック等)を用意したりと、準備はめんどくさいですが、楽しい旅を実現させるために必要なプロセスです。
トラブルを回避するためにも、しっかりと準備をして旅をエンジョイして頂きたいと思います。
荷物についてはこちらの記事もおすすめです。
⇒機内持ち込み荷物のサイズと重さの制限は?LCCは制限が違う?
国内の主要な航空会社の手荷物についてのページ
関連ページ
- 機内持ち込み荷物のサイズと重さの制限は?LCCは制限が違う?
- 機内の持ち込み荷物の制限は、フルサービスの航空会社については同じような基準が設けられているケースが多く、一般的には荷物の3辺の和(縦・横・高さ)が115CM以内であることが機内持ち込みの基準です。 しかしLCCを利用する場合は、全く異なる場合があります。 使う航空会社によって違う機内持ち込み荷物のサイズ基準について説明しますので、上手く活用して頂ければと思います。
- 飛行機にビールを持ち込んで飲める!機内でビールを飲むと?
- 飛行機内へビールのを持ち込んで飲むのは、可能なのか? 答えは 国内線の場合、各航空会社によって違う。 国際線の場合、基本的に難しい。 です。 ビールの持ち込みルールはもちろん、機内でビールなどを飲むときの注意点などについても、解説していきます。
- 機内持ち込みサイズのスーツケースの選び方とおすすめを紹介!
- 家電量販店の旅行用品売り場へ行くと、たくさんのスーツケースが並んでいる光景を見られた方もいらっしゃると思います。 一見、サイズや形状が違うように見えるスーツケースにも、「機内持ち込み可」などのポップが置かれており、どれを選べばよいか分からなくなりますよね。 今回は機内持ち込みサイズのスーツケースの選び方とおすすめを紹介します。