飛行機が墜落する確率は宝くじの1等が当たる確率より低い!?

飛行機が墜落する確率は宝くじの1等が当たる確率より低い!?

飛行機が墜落する確率は宝くじの1等が当たる確率より低い!?

お盆の季節になると、毎年必ずニュースなどで報じられるのが、日航機123便墜落事故です。

 

1985年8月12日に起こったこの悲劇的な航空機事故は、520名もの死者を出したこともあり、世間に衝撃を与えました。

 

 

このような航空機事故のニュースに触れるたびに、飛行機が墜落する確率はどのくらいなのかと、考える方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

しかし統計学的にみると、飛行機事故に遭遇する確率は、不安を感じる必要性のないほどの低確率であることが分かります。

 

どのくらい低いかというと、宝くじの1等が当たる確率より低いとまでは言い切れませんが、天文学的な確率であることは間違いありません。

 

 

では飛行機が墜落する確率がどの程度低いのかを、簡単にご説明したいと思います。

飛行機が墜落する確率は0.000032%

飛行機が墜落する確率はどの程度なのかという疑問に対して、比較的分かりやすい数字を2つ挙げたいと思います。

 

まずは米国国家安全委員会(NTSB)が公表している数字では、飛行機に搭乗して墜落する確率は0.0009%です。

 

 

天文学的な数字に見えますが、これは世界中の飛行機に搭乗した場合の確率です。

 

比較的安全性が低い発展途上国の飛行機に搭乗するケースも含まれており、米国内のフライトに限定すると、墜落する確率は0.000032%まで下がります。

 

 

日本国内での飛行機運航は厳しい安全規格によって規定されているので、アメリカ国内の確率とそう変わらないと考えても良いかもしれません。

 

 

ちなみにジャンボ宝くじが当たる確率は、1000万分の1(0.0000001%)ですが、これは宝くじを1枚買った時の確率です。

 

ジャンボ宝くじを1枚しか買わない方は余りいらっしゃらないので、仮に100枚買った場合は、期待値が10万分の1(0.00001%)まで上がります。

 

 

見方にもよりますが、飛行機の墜落事故で死亡する確率は、宝くじで1等を当てるのと同じ程度の確率と言えなくもありません。

 

 

0.000032%と言われても、ピンとこないかたも多いと思いますので、もう1つの数字で説明したいと思います。

毎日乗っていても432年に1回という数字は?

アメリカのデスカバリーチャンネルというケーブルテレビが放送した番組で、“エアボーン”というものがあります。

 

その番組内で、航空専門家が飛行機墜落に遭遇する確率を次のように語っています。

 

 

“毎日飛行機に搭乗しても、墜落事故にあう確率は438年に1回”

 

 

これは前に述べた0.000032%より、分かりやすい数字のように思えます。

 

これを補足するような検証も別の航空専門家によって行われており、毎日10時間のフライトに搭乗する前提で、438年に1回の確率と言われています。

 

 

この数字を見ると、安全基準が低い地域や極端に古い機体を使用している航空会社を避ければ、かなり安心して飛行機に乗れるのではないでしょうか?

万が一飛行機が墜落しても生存確率を上げる方法がある?

飛行機墜落に遭遇する確率がかなり低いことをご説明しましたが、それでも一抹の不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そのような方に少しでも安心して頂く情報があります。

 

それは飛行機墜落事故に遭遇しても、生存率を上げる方法がいくつかあることです。

 

 

  1. 後方座席に座る
  2. 非常口から5列以内の通路側に座る
  3. 直行便を使う
  4. 服装は綿かウールを着用
  5. シートベルトを締めて、事故後は素早く外す

 

 

意外と簡単なことで生存率は飛躍的に上がります。

 

 

後部座席は前方座席より20%も生存率が高い

墜落事故が発生した場合の乗客の生存率を座席の位置別に調べて行くと、明らかな傾向が出ます。

 

  • 前方(ファースト・ビジネス):49%
  • 前方(エコノミー):56%
  • 中方(エコノミー):56%
  • 後方(エコノミー):69%

 

 

高い料金を払って搭乗するファースト・ビジネス客の生存率が一番低いのは皮肉ですが、飛行機が墜落したり事故にあう場合は、機体前方の損傷が激しい場合が多いようです。

 

これはNTSBが過去に起こった事故のデータに基づいてはじき出した数字で、一応の信頼性はあるようです。

 

 

次に事故が起こった場合、機内が炎上するケースがありますが、その場合、早く機内から逃避できた乗客の生存率が高いことが明らかになっています。

 

これは納得出来る内容ですので、非常口に近く、かつ逃げやすい通路側に座っていた乗客の生存率が高いのは明白です。

 

 

さらに直行便が生存率を上げている理由は、飛行機がトラブルを起こすタイミングです。

 

飛行機で死亡事故が起きたケースを検証していくと、31%が着陸時という事実があります。

 

 

乗り継ぎ便の場合は目的地に到着するまでに最低でも2回は着陸しないといけませんが、直行便の場合は1回ですみます。

 

トラブルが発生する確率の高い着陸の回数を減らせば、墜落事故にあう確率も減ります。

 

シートベルトが外れない?

飛行機の事故にあった場合、いかに炎から身を守るかも生存率を上げることに欠かせない条件です。

 

可燃性の低い洋服を着ていることが、自己を守る術になります。

 

綿やウール素材の洋服は一般的に可燃性が低いので、気になる方にはおすすめです。

 

 

さらに実際に事故に遭遇した生存者の乗客とCAに調査をしたところ、締めたシートベルトを外すのに苦労したと多くの生存者が語っています。

 

パニック状態に陥った乗客たちは、車のシートベルトと同じように開閉ボタンを探してしまうと言います。

 

 

飛行機のシートベルトはボタン式ではないのですが、極限状態にあるとそれも分からなくなるようです。

 

落ち着いてシートベルトを外して逃げるということが、生き延びる重要な行動と言えると思います。

 

まとめ

飛行機に乗ると、もしかしたらば墜落するのではないかということが頭をよぎる場合もありますが、その確率は非常に低いものです。

 

日本の航空会社に限っては、1985年の日航機123便墜落事故以降は、死者を出した事故を起こしていません(一般のコマーシャルベースのフライト)。

 

 

世界の航空会社をみても、ジェット機での墜落事故を起こしたことのないオーストラリア・カンタス航空など、信頼度の高い航空会社もあります。

 

航空会社を選んで搭乗すれば、安心感も増すのではないでしょうか?

 

皆さんも安心してフライトを楽しんでください。

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